!!-------------------------------------------------------------- !section[10] [s(skip.mid)] 一回しか出来なかったのに1等が当たってしまった。 いや、何回引いても当たるもんじゃない。 これはすごい事だ。 「一等が当たるのなんて初めて見たよ」 友子が目を丸くして驚いているが、私だってそうだ。 「どうするの、自分で行くの?」 そんなこと聞かれたって頭が混乱しててわからない。 「そんなことわかんないよ〜、と、とにかく・・・家に帰って相談してみなくちゃ・・」 少し慌て気味に家に帰って事情を話す。 初め父も兄も半信半疑だったが商店街の引換券を見せたら信じてくれた。 ひとまず券は母の仏壇にまつっておくとして・・・ 温泉旅行は誰が行くのか? 夜話し合うことになった。 !no_choice[19] !!-------------------------------------------------------------- !section[11] [s(skip.mid)] 今のが最後の挑戦だったけど、まさか1等が当たるとは。 1等って本当に入ってたんだ。 「一等が当たるのなんて初めて見たよ」 友子が目を丸くして驚いているが、私だってそうだ。 「どうするの、自分で行くの?」 そんなこと聞かれたって頭が混乱しててわからない。 「そんなことわかんないよ〜、と、とにかく・・・家に帰って相談してみなくちゃ・・」 少し慌て気味に家に帰って事情を話す。 初め父も兄も半信半疑だったが商店街の引換券を見せたら信じてくれた。 ひとまず券は母の仏壇にまつっておくとして・・・ 温泉旅行は誰が行くのか? 夜話し合うことになった。 !no_choice[19] !!-------------------------------------------------------------- !section[12] [s(skip.mid)] まだ回数が残っていたので引いたが、残りはハズレだった。 でもそんなのは大した事じゃない。 1等の温泉旅行が当たったのだ。 「一等が当たるのなんて初めて見たよ」 友子が目を丸くして驚いているが、私だってそうだ。 「どうするの、自分で行くの?」 そんなこと聞かれたって頭が混乱しててわからない。 「そんなことわかんないよ〜、と、とにかく・・・家に帰って相談してみなくちゃ・・」 少し慌て気味に家に帰って事情を話す。 初め父も兄も半信半疑だったが商店街の引換券を見せたら信じてくれた。 ひとまず券は母の仏壇にまつっておくとして・・・ 温泉旅行は誰が行くのか? 夜話し合うことになった。 !no_choice[19] !!-------------------------------------------------------------- !section[13] [s(skip.mid)] 一回しか出来なかったのに1等が当たってしまった。 いや、何回引いても当たるもんじゃない。 これはすごい事だ。 「一等が当たるのなんて初めて見たよ」 友子が目を丸くして驚いているが、私だってそうだ。 「どうするの、自分で行くの?」 そんなこと聞かれたって頭が混乱しててわからない。 あ、でも券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 券をくれた友子が権利を主張しなかったので温泉旅行は私のものになった。 でも、どうしよう。 これは私一人の判断では何とも出来ない。 「と、とにかく・・・家に帰って相談してみなくちゃ・・」 少し慌て気味に家に帰って事情を話す。 初め父も兄も半信半疑だったが商店街の引換券を見せたら信じてくれた。 ひとまず券は母の仏壇にまつっておくとして・・・ 温泉旅行は誰が行くのか? 夜話し合うことになった。 !no_choice[19] !!-------------------------------------------------------------- !section[14] [s(skip.mid)] 今のが最後の挑戦だったけど、まさか1等が当たるとは。 1等って本当に入ってたんだ。 「一等が当たるのなんて初めて見たよ」 友子が目を丸くして驚いているが、私だってそうだ。 「どうするの、自分で行くの?」 そんなこと聞かれたって頭が混乱しててわからない。 あ、でも券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 券をくれた友子が権利を主張しなかったので温泉旅行は私のものになった。 でも、どうしよう。 これは私一人の判断では何とも出来ない。 「と、とにかく・・・家に帰って相談してみなくちゃ・・」 少し慌て気味に家に帰って事情を話す。 初め父も兄も半信半疑だったが商店街の引換券を見せたら信じてくれた。 ひとまず券は母の仏壇にまつっておくとして・・・ 温泉旅行は誰が行くのか? 夜話し合うことになった。 !no_choice[19] !!-------------------------------------------------------------- !section[15] [s(skip.mid)] まだ回数が残っていたので引いたが、残りはハズレだった。 でもそんなのは大した事じゃない。 1等の温泉旅行が当たったのだ。 「一等が当たるのなんて初めて見たよ」 友子が目を丸くして驚いているが、私だってそうだ。 「どうするの、自分で行くの?」 そんなこと聞かれたって頭が混乱しててわからない。 あ、でも券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 券をくれた友子が権利を主張しなかったので温泉旅行は私のものになった。 でも、どうしよう。 これは私一人の判断では何とも出来ない。 「と、とにかく・・・家に帰って相談してみなくちゃ・・」 少し慌て気味に家に帰って事情を話す。 初め父も兄も半信半疑だったが商店街の引換券を見せたら信じてくれた。 ひとまず券は母の仏壇にまつっておくとして・・・ 温泉旅行は誰が行くのか? 夜話し合うことになった。 !no_choice[19] !!-------------------------------------------------------------- !section[19] [s(ame.mid)] 色々と話した結果・・・ 受験生である私はやはり行けないという結論に達した。 父も兄も仕事の関係があり休みは取れそうになかった。 断るのももったいないので誰かにあげるとして・・・ それで結局、温泉旅行は田舎のおじいちゃん・おばあちゃんにプレゼントすることになった。 おじいちゃんとおばあちゃんは私が福引で当てたのだと言うとすごく感謝してくれた。 自分が行けなかったのは残念だけど、二人の喜んだ顔を見られて嬉しかった。 !no_choice[60] !!-------------------------------------------------------------- !section[20] [s(skip.mid)] 一回しか出来なかったのに、まさか2等が当たるとは。 大画面テレビだって、しかもフラット。 こんなの持って帰れないよ、配達してもらうのかな。 「すごいよ、由香利、こんなの初めて見た」 「う・・うん・・・」 私もそうだ。 「今度遊びに行くからゆっくり見せてよ」 「もちろん、それはいいけど・・・」 まだ興奮が冷めやらずボーっとしている。 何だかとんでもないことになった。 景品のテレビは都合のいい日に配達をしてくれるとのことだった。 その日は引換券をもらって帰り、後で都合のいい日を連絡することになった。 !no_choice[29] !!-------------------------------------------------------------- !section[21] [s(skip.mid)] 今のが最後の挑戦だったけど、まさか2等が当たるとは。 大画面テレビだって、しかもフラット。 こんなの持って帰れないよ、配達してもらうのかな。 「すごいよ、由香利、こんなの初めて見た」 「う・・うん・・・」 私もそうだ。 「今度遊びに行くからゆっくり見せてよ」 「もちろん、それはいいけど・・・」 まだ興奮が冷めやらずボーっとしている。 何だかとんでもないことになった。 景品のテレビは都合のいい日に配達をしてくれるとのことだった。 その日は引換券をもらって帰り、後で都合のいい日を連絡することになった。 !no_choice[29] !!-------------------------------------------------------------- !section[22] [s(skip.mid)] まだ回数が残っていたので引いたが、残りはハズレだった。 でもそんな事はいい。 2等が当たるなんて予想もしていなかった。 大画面テレビだって、しかもフラット。 こんなの持って帰れないよ、配達してもらうのかな。 「すごいよ、由香利、こんなの初めて見た」 「う・・うん・・・」 私もそうだ。 「今度遊びに行くからゆっくり見せてよ」 「もちろん、それはいいけど・・・」 まだ興奮が冷めやらずボーっとしている。 何だかとんでもないことになった。 景品のテレビは都合のいい日に配達をしてくれるとのことだった。 その日は引換券をもらって帰り、後で都合のいい日を連絡することになった。 !no_choice[29] !!-------------------------------------------------------------- !section[23] [s(skip.mid)] 一回しか出来なかったのに、まさか2等が当たるとは。 大画面テレビだって、しかもフラット。 こんなの持って帰れないよ、配達してもらうのかな。 「すごいよ、由香利、こんなの初めて見た」 「う・・うん・・・」 私もそうだ。 「今度遊びに行くからゆっくり見せてよ」 「もちろん、それはいいけど・・・」 まだ興奮が冷めやらずボーっとしている。 あれ、でもそういえば券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 券をくれた友子が権利を主張しなかったのでテレビは私のものになった。 何だかとんでもないことになってしまった。 景品のテレビは都合のいい日に配達をしてくれるとのことだった。 その日は引換券をもらって帰り、後で都合のいい日を連絡することになった。 !no_choice[29] !!-------------------------------------------------------------- !section[24] [s(skip.mid)] 今のが最後の挑戦だったけど、まさか2等が当たるとは。 大画面テレビだって、しかもフラット。 こんなの持って帰れないよ、配達してもらうのかな。 「すごいよ、由香利、こんなの初めて見た」 「う・・うん・・・」 私もそうだ。 「今度遊びに行くからゆっくり見せてよ」 「もちろん、それはいいけど・・・」 まだ興奮が冷めやらずボーっとしている。 あれ、でもそういえば券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 券をくれた友子が権利を主張しなかったのでテレビは私のものになった。 何だかとんでもないことになってしまった。 景品のテレビは都合のいい日に配達をしてくれるとのことだった。 その日は引換券をもらって帰り、後で都合のいい日を連絡することになった。 !no_choice[29] !!-------------------------------------------------------------- !section[25] [s(skip.mid)] まだ回数が残っていたので引いたが、残りはハズレだった。 でもそんな事はいい。 2等が当たるなんて予想もしていなかった。 大画面テレビだって、しかもフラット。 こんなの持って帰れないよ、配達してもらうのかな。 「すごいよ、由香利、こんなの初めて見た」 「う・・うん・・・」 私もそうだ。 「今度遊びに行くからゆっくり見せてよ」 「もちろん、それはいいけど・・・」 まだ興奮が冷めやらずボーっとしている。 あれ、でもそういえば券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 券をくれた友子が権利を主張しなかったのでテレビは私のものになった。 何だかとんでもないことになってしまった。 景品のテレビは都合のいい日に配達をしてくれるとのことだった。 その日は引換券をもらって帰り、後で都合のいい日を連絡することになった。 !no_choice[29] !!-------------------------------------------------------------- !section[29] [s(ame.mid)] 配達は次の休日にしてもらった。 大画面フラットテレビは家の居間に据え付けられた。 う〜ん、さすがに高いテレビは違う。 しかし受験生の私にはのんびりテレビを見ている暇はなかった。 居間でくつろぐ家族を横目に、 一人、部屋にこもって問題集とにらめっこの日々が続いたのであった。 !no_choice[60] !!-------------------------------------------------------------- !section[30] [s(skip.mid)] 一回しか出来なかったのに、こんな上の景品が当たるなんて。 3等ってすごいことだよ。 こんな事は初めてだ。 マウンテンバイクかあ、格好いいな。 「へえー、こういうのって乗ったことないなあ」 友子も羨ましそうにしている。 「こんど乗せてよ」 「うん、もちろん。一緒にどっか行こっか」 めでたくマウンテンバイクは私が持って帰ることになった。 手続きをしてそのまま乗って帰ることにした。 !no_choice[39] !!-------------------------------------------------------------- !section[31] [s(skip.mid)] 今のが最後の挑戦だったけど、こんな上の景品が当たるなんて。 3等ってすごいことだよ。 こんな事は初めてだ。 マウンテンバイクかあ、格好いいな。 「へえー、こういうのって乗ったことないなあ」 友子も羨ましそうにしている。 「こんど乗せてよ」 「うん、もちろん。一緒にどっか行こっか」 めでたくマウンテンバイクは私が持って帰ることになった。 手続きをしてそのまま乗って帰ることにした。 !no_choice[39] !!-------------------------------------------------------------- !section[32] [s(skip.mid)] まだ回数が残っていたので引いたが、残りはハズレだった。 でも3等が当たるなんてすごい事だよ。 こんな事は初めてだ。 マウンテンバイクかあ、格好いいな。 「へえー、こういうのって乗ったことないなあ」 友子も羨ましそうにしている。 「こんど乗せてよ」 「うん、もちろん。一緒にどっか行こっか」 めでたくマウンテンバイクは私が持って帰ることになった。 手続きをしてそのまま乗って帰ることにした。 !no_choice[39] !!-------------------------------------------------------------- !section[33] [s(skip.mid)] 一回しか出来なかったのに、こんな上の景品が当たるなんて。 3等ってすごいことだよ。 こんな事は初めてだ。 マウンテンバイクかあ、格好いいな。 「へえー、こういうのって乗ったことないなあ」 友子も羨ましそうにしている。 あれ、そういえば券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 「こんど乗せてよ」 「そりゃあ構わないけど・・・」 券をくれた友子が権利を主張しなかったのでマウンテンバイクは私が持って帰ることになった。 手続きをしてそのまま乗って帰ることにした。 !no_choice[39] !!-------------------------------------------------------------- !section[34] [s(skip.mid)] 今のが最後の挑戦だったけど、こんな上の景品が当たるなんて。 3等ってすごいことだよ。 こんな事は初めてだ。 マウンテンバイクかあ、格好いいな。 「へえー、こういうのって乗ったことないなあ」 友子も羨ましそうにしている。 あれ、そういえば券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 「こんど乗せてよ」 「そりゃあ構わないけど・・・」 券をくれた友子が権利を主張しなかったのでマウンテンバイクは私が持って帰ることになった。 手続きをしてそのまま乗って帰ることにした。 !no_choice[39] !!-------------------------------------------------------------- !section[35] [s(skip.mid)] まだ回数が残っていたので引いたが、残りはハズレだった。 でも3等が当たるなんてすごい事だよ。 こんな事は初めてだ。 マウンテンバイクかあ、格好いいな。 「へえー、こういうのって乗ったことないなあ」 友子も羨ましそうにしている。 あれ、そういえば券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 「こんど乗せてよ」 「そりゃあ構わないけど・・・」 券をくれた友子が権利を主張しなかったのでマウンテンバイクは私が持って帰ることになった。 手続きをしてそのまま乗って帰ることにした。 !no_choice[39] !!-------------------------------------------------------------- !section[39] [s(ame.mid)] 友子と別れて家まで試乗する。 実に軽快で快適な乗り心地だった。 マウンテンバイクは私のものになった。 ・・・はずだった。 私は夏休みであまり自転車に乗らなかった。 すると、事ある毎に兄が乗りたがり、貸しているうちに いつのまにか兄の物になってしまった。 なんで・・・? !no_choice[60] !!-------------------------------------------------------------- !section[40] [s(skip.mid)] 一回の挑戦で4等が当たってしまった。 こんな上の景品が当たったのも初めてだ。 これはすごい事だと思うよ。 「本当に当たりが入ってるんだねえ」 友子が失礼なことを言っている。 確かに自分が当たったことなんてないもんねえ。 「安楽イスだって。どうするの?」 友子が聞いてくる。 「私達みたいな若者にはあまり必要ないんじゃない?」 「う〜ん、そうかも」 安楽イスは私のものになった。 大きくて持って帰れないので後から配達してくれるということだった。 でも、友子が言ったとおり安楽椅子って、どうしよう。 確かに若者がのんびり座っているものではないしな。 !no_choice[49] !!-------------------------------------------------------------- !section[41] [s(skip.mid)] 最後の挑戦で4等が当たった。 今までこんな上の景品が当たったことはなかった。 これはすごい事だと思うよ。 「本当に当たりが入ってるんだねえ」 友子が失礼なことを言っている。 確かに自分が当たったことなんてないもんねえ。 「安楽イスだって。どうするの?」 友子が聞いてくる。 「私達みたいな若者にはあまり必要ないんじゃない?」 「う〜ん、そうかも」 安楽イスは私のものになった。 大きくて持って帰れないので後から配達してくれるということだった。 でも、友子が言ったとおり安楽椅子って、どうしよう。 確かに若者がのんびり座っているものではないしな。 !no_choice[49] !!-------------------------------------------------------------- !section[42] [s(skip.mid)] まだ回数が残っていたので引いたが、残りはハズレだった。 それはいい。 4等が当たっただけで十分だ。 「本当に当たりが入ってるんだねえ」 友子が失礼なことを言っている。 確かに自分が当たったことなんてないもんねえ。 「安楽イスだって。どうするの?」 友子が聞いてくる。 「私達みたいな若者にはあまり必要ないんじゃない?」 「う〜ん、そうかも」 安楽イスは私のものになった。 大きくて持って帰れないので後から配達してくれるということだった。 でも、友子が言ったとおり安楽椅子って、どうしよう。 確かに若者がのんびり座っているものではないしな。 !no_choice[49] !!-------------------------------------------------------------- !section[43] [s(skip.mid)] 一回の挑戦で4等が当たってしまった。 こんな上の景品が当ったのも初めてだ。 これはすごい事だと思うよ。 「本当に当たりが入ってるんだねえ」 友子が失礼なことを言っている。 確かに自分が当たったことなんてないもんねえ。 「安楽イスだって。どうするの?」 友子が聞いてくる。 「私達みたいな若者にはあまり必要ないんじゃない?」 あ、そういえば券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 まあ今回は単に欲しくないだけかもしれないが・・・。 券をくれた友子が権利を主張しなかったので安楽イスは私のものになった。 大きくて持って帰れないので後から配達してくれるということだった。 でも、友子が言ったとおり安楽椅子って、どうしよう。 確かに若者がのんびり座っているものではないしな。 !no_choice[49] !!-------------------------------------------------------------- !section[44] [s(skip.mid)] 最後の挑戦で4等が当たった。 今までこんな上の景品が当たったことはなかった。 これはすごい事だと思うよ。 「本当に当たりが入ってるんだねえ」 友子が失礼なことを言っている。 確かに自分が当たったことなんてないもんねえ。 「安楽イスだって。どうするの?」 友子が聞いてくる。 「私達みたいな若者にはあまり必要ないんじゃない?」 あ、そういえば券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 まあ今回は単に欲しくないだけかもしれないが・・・。 券をくれた友子が権利を主張しなかったので安楽イスは私のものになった。 大きくて持って帰れないので後から配達してくれるということだった。 でも、友子が言ったとおり安楽椅子って、どうしよう。 確かに若者がのんびり座っているものではないしな。 !no_choice[49] !!-------------------------------------------------------------- !section[45] [s(skip.mid)] まだ回数が残っていたので引いたが、残りはハズレだった。 それはいい。 4等が当たっただけで十分だ。 「本当に当たりが入ってるんだねえ」 友子が失礼なことを言っている。 確かに自分が当たったことなんてないもんねえ。 「安楽イスだって。どうするの?」 友子が聞いてくる。 「私達みたいな若者にはあまり必要ないんじゃない?」 あ、そういえば券は友子にも出してもらってるんだった。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 まあ今回は単に欲しくないだけかもしれないが・・・。 券をくれた友子が権利を主張しなかったので安楽イスは私のものになった。 大きくて持って帰れないので後から配達してくれるということだった。 でも、友子が言ったとおり安楽椅子って、どうしよう。 確かに若者がのんびり座っているものではないしな。 !no_choice[49] !!-------------------------------------------------------------- !section[49] [s(ame.mid)] その後、色々考えて出した結論は次の通りだ。 結局、日頃の感謝を込めて父に贈ることにした。 私が持っていても仕方のないものだ。 父は普段あまり感情を表に出さない人だが、さすがに嬉しそうだった。 感慨深そうに座っている様子を見ると私も嬉しかった。 !no_choice[60] !!-------------------------------------------------------------- !section[50] [s(skip.mid)] 5等とはいえ一回で当たるとはたいしたもんだ。 そう当たるものではないもんね。 5等は以前に一回だけ当たったことがある。 4等より上なんて実際はまず当たらないからこれは上出来だろう。 「由香利もなかなか引きがいいねぇ」 「へへ・・そうかな」 「普段は貧乏くじばかり引いてるのにね」 「・・それを言わないでよ、気にしてるんだから」 そうだ、友子にもおすそわけするべきかもしれない。 友子はたぶんいらないと言うだろうけど、今日は随分世話になってしまった。 情けないことながら、これからもしばらく世話にならねばいけないだろう。 お礼に全部あげてもいいくらいかもしれないな。 景品のジュースセットはやはり友子にも分けるべきだ。 「え、いいの?悪いねぇ」 申し訳なさそうな友子に押し付けるようにして半分こした。 さて、棚ボタ同然で手に入れた景品のジュース、どんな味わいか今から楽しみだ。 !no_choice[59] !!-------------------------------------------------------------- !section[51] [s(skip.mid)] 今のが最後の挑戦だったけど何とか5等が当たった。 いや、5等だってそう当たるものではないよな。 5等は以前に一回だけ当たったことがある。 4等より上なんて実際はまず当たらないからこれは上出来だろう。 「由香利もなかなか引きがいいねぇ」 「へへ・・そうかな」 「普段は貧乏くじばかり引いてるのにね」 「・・それを言わないでよ、気にしてるんだから」 そうだ、友子にもおすそわけするべきかもしれない。 友子はたぶんいらないと言うだろうけど、今日は随分世話になってしまった。 情けないことながら、これからもしばらく世話にならねばいけないだろう。 お礼に全部あげてもいいくらいかもしれないな。 景品のジュースセットはやはり友子にも分けるべきだ。 「え、いいの?悪いねぇ」 申し訳なさそうな友子に押し付けるようにして半分こした。 さて、棚ボタ同然で手に入れた景品のジュース、どんな味わいか今から楽しみだ。 !no_choice[59] !!-------------------------------------------------------------- !section[52] [s(skip.mid)] まだ回数が残っていたので引いたが、残念ながら残りはハズレだった。 まあいいだろう、5等が当たっただけでよしとしよう。 5等は以前に一回だけ当たったことがある。 4等より上なんて実際はまず当たらないからこれは上出来だろう。 「由香利もなかなか引きがいいねぇ」 「へへ・・そうかな」 「普段は貧乏くじばかり引いてるのにね」 「・・それを言わないでよ、気にしてるんだから」 そうだ、友子にもおすそわけするべきかもしれない。 友子はたぶんいらないと言うだろうけど、今日は随分世話になってしまった。 情けないことながら、これからもしばらく世話にならねばいけないだろう。 お礼に全部あげてもいいくらいかもしれないな。 景品のジュースセットはやはり友子にも分けるべきだ。 「え、いいの?悪いねぇ」 申し訳なさそうな友子に押し付けるようにして半分こした。 さて、棚ボタ同然で手に入れた景品のジュース、どんな味わいか今から楽しみだ。 !no_choice[59] !!-------------------------------------------------------------- !section[53] [s(skip.mid)] 5等とはいえ一回で当たるとはたいしたもんだ。 そう当たるものではないもんね。 5等は以前に一回だけ当たったことがある。 4等より上なんて実際はまず当たらないからこれは上出来だろう。 「由香利もなかなか引きがいいねぇ」 「へへ・・そうかな」 「普段は貧乏くじばかり引いてるのにね」 「・・それを言わないでよ、気にしてるんだから」 そうだ、券は友子にも出してもらってるんだった。 これはおすそわけをしなくてはいけまい。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 友子はいらないなんて言ってたけど、今日は随分世話になってしまった。 情けないことながら、これからもしばらく世話にならねばいけないだろう。 お礼に全部あげてもいいくらいかもしれないな。 景品のジュースセットはやはり友子にも分けるべきだ。 「え、いいの?悪いねぇ」 申し訳なさそうな友子に押し付けるようにして半分こした。 さて、棚ボタ同然で手に入れた景品のジュース、どんな味わいか今から楽しみだ。 !no_choice[59] !!-------------------------------------------------------------- !section[54] [s(skip.mid)] 今のが最後の挑戦だったけど何とか5等が当たった。 いや、5等だってそう当たるものではないよな。 5等は以前に一回だけ当たったことがある。 4等より上なんて実際はまず当たらないからこれは上出来だろう。 「由香利もなかなか引きがいいねぇ」 「へへ・・そうかな」 「普段は貧乏くじばかり引いてるのにね」 「・・それを言わないでよ、気にしてるんだから」 そうだ、券は友子にも出してもらってるんだった。 これはおすそわけをしなくてはいけまい。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 友子はいらないなんて言ってたけど、今日は随分世話になってしまった。 情けないことながら、これからもしばらく世話にならねばいけないだろう。 お礼に全部あげてもいいくらいかもしれないな。 景品のジュースセットはやはり友子にも分けるべきだ。 「え、いいの?悪いねぇ」 申し訳なさそうな友子に押し付けるようにして半分こした。 さて、棚ボタ同然で手に入れた景品のジュース、どんな味わいか今から楽しみだ。 !no_choice[59] !!-------------------------------------------------------------- !section[55] [s(skip.mid)] まだ回数が残っていたので引いたが、残念ながら残りはハズレだった。 まあいいだろう、5等が当たっただけでよしとしよう。 5等は以前に一回だけ当たったことがある。 4等より上なんて実際はまず当たらないからこれは上出来だろう。 「由香利もなかなか引きがいいねぇ」 「へへ・・そうかな」 「普段は貧乏くじばかり引いてるのにね」 「・・それを言わないでよ、気にしてるんだから」 そうだ、券は友子にも出してもらってるんだった。 これはおすそわけをしなくてはいけまい。 確認しようと横を見たが、友子は私が話しかける前に気付いた様に言う。 「あ、私はいらないよ。  由香利が当てたんだから由香利のもんだからね」 そうだ、友子はこういうやつだった。 こういう潔さがまわりから好かれる理由なのだ。 友子はいらないなんて言ってたけど、今日は随分世話になってしまった。 情けないことながら、これからもしばらく世話にならねばいけないだろう。 お礼に全部あげてもいいくらいかもしれないな。 景品のジュースセットはやはり友子にも分けるべきだ。 「え、いいの?悪いねぇ」 申し訳なさそうな友子に押し付けるようにして半分こした。 さて、棚ボタ同然で手に入れた景品のジュース、どんな味わいか今から楽しみだ。 !no_choice[59] !!-------------------------------------------------------------- !section[59] [s(ame.mid)] ・・・で、持って帰ったジュースだけど3日ともたなかった。 冷蔵庫に入れておいたら兄が友達とかなり飲んでしまったのだ。 悔しいことに私は少ししか飲めなかった。 もっと味わって飲むつもりだったのに・・・。 でもまあ、味のほうはとても良かった。 普段買っている安物とは違う味だった。 もちろん美味しい理由は自分で当てたからというのもあるだろう。 元々、ラッキーで手に入れたものなのだ。 これで満足しておこう。 !no_choice[60] !!-------------------------------------------------------------- !section[60] [s(mkuf_n09.mid)] [i(b_heya2.jpg)] 夏休みも終わろうとする頃、 再び友子の家に上がり込んで特訓の仕上げをしていた。 問題集も大分解けるようになった。 特訓の成果で確実に実力が付いてきている。 2学期には、パワーアップした新生由香利をお披露目できるだろう、たぶん。 「今年はついてるよね、福引も当たったし。  この調子で大学まで行けそうじゃない?」 調子に乗って言う私に友子が馬鹿にしたように首を振る。 「せっかくの運を福引なんかで使い果たしちゃってさぁ。  もう大学は無理じゃないのかなぁ」 「む〜〜〜〜!!また、そんなことをっ!!」 相変わらずのバカ騒ぎだ。 こんな些細な出来事が大切な思い出になってゆくのかもしれない。 この先、どんな事があるか分からないけれど 1年後もこうして笑っていられるといいと思う。 小さな不安はあるけれど、私たちは歩いていく。 明るい未来を目指して。 おわり !no_choice[2-100] !!--------------------------------------------------------------